謝ったら許してもらえると思っている人の5つの特徴

人材監理の正解|謝っても許してもらえないのが現実です。

この現実って意外と認識されていなかったりします。

以下で詳しく見ていきましょう!

目次

謝ればすむと思っている人の特徴5つとその原因とその解決策2つ。

まず箇条書きで、それぞれをピックアップしてみましょう。以下のようになります。

次の章で、詳細に1個ずつ解説をしていきます。

謝ればすむと思っている人の特徴5つ

  1. 責任」を認識していない
  2. 役割」を認識していない
  3. 「明確なゴール」を認識していない
  4. ルール」を認識していない
  5. 人間関係」を認識しすぎている

それぞれの原因

上司側に原因がある場合と部下側に原因がある場合(もちろん、両方である場合も)があります。

対策方法2つ

  1. 認識を矯正する
  2. 組織に入場させない

謝ればすむと思っている人の特徴と原因の詳細

特徴①「責任」を認識していない人はどのように生まれる?

まず、「責任」とは、自分の仕事に対する責任です。

役職がついているような方だと、サービスそのものに全責任がある、とか、部門全体の責任を負っている、などあると思います。

では、役職のない人(アルバイトやパート含む)には、責任はないのでしょうか?

答えは、「責任はある」です。

役職のない人でも、この書類を完成させるとか、これの管理やチェックを任されているとか、

少なからず何かの仕事を任されています。

なので当然ながらに、その仕事に対して「責任」は発生します。

例えば、弊社のように、外国人の在留資格を申請する業務をしているとしましょう。

在留資格の申請において、外国人や雇用会社、入国管理局を満足させる(全員が問題をクリアしている)状態にするかどうかの責任は「取次行政書士」にあるとしましょう。

しかし、お客様からヒアリングしてきた内容に基づいて事務員さんが書類を作成します。

その事務員さんが作成した書類に誤字脱字があった場合、あるいは、ベトナム人への書類なのにまちがってミャンマー語で書類を作ってしまった!、とか言う場合。

この責任は誰にありますか?

実際に申請やお客様に書類を確認してもらうまでの過程に上司にダブルチェックをしてもらうとしても、

作成した責任は、事務員に間違いなくあります

これを、部下が認識していないと、ダブルチェックを上司に依頼する、あるいは、次の工程から上司に引き継がれる、などによって、「自分の責任をおすそ分けすることができる」と勘違いをしてしまいます

よって、この責任が部下にあることを部下が認識していない場合は、認識させる仕組みを作っていない上司に原因があるので仕組みをすぐに作る必要があります。仕組みを作り言語化して共有すればOKです。なので、仕組みがあれば、そもそも「謝ればすむと思っている人」というのは現れません。

しかし、仕組みがあるにも関わらず、「謝ればすむと思っている人」が登場するケースがあります。これについては特徴③④で出てきます。

対策は、全特徴について共通なので最後にまとめて書きますね。

特徴②役割を認識していない人はどのように生まれる?

結局は、「責任」を認識していない人と同じなのです。

「責任」を認識できていないのは、それぞれの「役割」をそもそも認識していないからです。

役割で組織は運営されなければならないので、その役割に対して責任が発生するのです。

たとえば、お芝居をするときに、勇者役・お姫様役・悪者役などあると思います。

本当は悪い人でなくても、そのお芝居の間は徹底して悪い人になりきります。

悪い人を演じる責任があるのです。だってそこでいい人を演じたら劇が成り立たなくなるのだから。

勇者役は、普段内気な人であっても、勇気を出してお姫様を助けないといけないのです。

お姫様は、ふだんは渾身的でかっこいい素晴らしい女性であったとしても、傲慢でぶりっ子な姫を演じないといけないのです。

組織の運営もこれと同じです。

なので、役割が明確に言語化されていないのであれば、それは上司の責任なので同様にすぐ対応をしてください。

役割が明確にされているならばその責任も明確なので、「謝ってすむと思う人」は現れません

しかし、これも後述する特徴③④により役割が明確にされているにも関わらず自己の役割を放棄しようとすることで「謝ればすむと思っている人」が誕生することがあります。

どうしても、生まれ育った環境やいままでどういう風に育ってきたかなども大きく影響するので仕組みがあってもなかなか仕組みにうまくハマることができない人というのは一定数現れます。

特徴③④明確な目標とルールを認識していない場合

上記の役割と責任が明確になっていても、それを遂行する過程に「言い訳材料」が発生すれば、無責任状態がまた発生してしまいます。

役割や責任が明確になっても、どこに向かってどのようなルールで遂行していくかに、迷いが生じる状況だと、「責任」を認識していない人に逆戻りしてしまいます。

なので、ゴールをまず明確にする必要があります。「明日の17時までに、この書類の項目をすべて埋める」など、そこに迷いなく突っ走れる状況を作ります。

そして、その書類の項目を埋める過程でも

・会社の名前や住所は登記簿謄本と同じように書く

・役員の氏名は、「斎」・「斉」など難しい字であることもあるので必ず住民票通りに記入する

・上から順番に飛ばすことなく資料を見ながら記入していく

・不明点には黄色マーカーをしておく

・誤字脱字チェックを、印刷されたもので実際に一個一個文字を潰しながらチェックする

などのルールを設定しなければなりません。特にミスが起きやすいものを事前に忠告するわけですね。

こうすれば、ルール通りにゴールに向かっていくだけなので「言い訳」の発生しようがありません

このゴールとルールを明確に設定して言語化して共有することまでが上司の仕事です。

この仕組みがあるにも関わらずエラーが起きた場合。

エラーがルールにない(あるいはルールが間違っている)ために発生した場合は新たなルール設定しアップデートして共有すればOKです。

なので、「役割と責任」「ゴールとルール」が明確にされている場合、基本的には、「謝ればすむと思っている人」は生まれません

しかし、ルール通りにやっていればエラーが起きなかったのに・・・?というケースが発生することがあります。この場合は、完全に言い訳のしようのない単なるルール違反なのです。会社のルールを守る気がないという意思表示にほかなりません。

こうやって、あらゆる「言い訳材料」を排除し、「責任」と「役割」を認識させたとしても、中にはルールを守らない人が出てきます

そういう人が、基本的には役割を放棄し責任を認識しようとしない謝ればすむと思っている人」になります。

特徴⑤すべては、「人間関係」を認識しすぎていることに起因する

どうして、「ルールを守らない人」が出てくるのでしょうか?

答えは、そのゴール、ルール、役割や責任・・・すべてに「集中」できていないからです。

つまり目の前のことを直視できない状況にあるということです。

それはなぜか?

「失敗したらどうしよう」

「馬鹿だと思われたくない」

「評価を下げたくない」 etc…

目の前のことに一生懸命取り組んでとにかく経験を積んでいくということ

よりも

失敗して上司に悪い評価をされたら嫌だ

という人間関係への意識のほうが圧倒的に脳内を占拠しているからです。

そこで、変に自分なりのアレンジをしてみたり、頭が真っ白になって工程をすっ飛ばしてみたり、上司が求めてるゴールとは違うものを妄想してそこに突っ走っていってみたり、意味のないデコレーションとかに夢中になって仕事した気になってみたり・・・

ということが起きます。

これはまぎれもない「事実」です。

要は、心理学者アドラーがいうところの「課題の分離」ができていないんですよね。

課題の分離とは、端的に言うと、自分でコントロールできないものは、「自分の課題ではない」と認識し、諦めること。

失敗して部下のことを仮に馬鹿なやつだと評価する上司がいたとしても(人材監理の正解では、それは上司の責任なんだけどね)、

上司がどう評価するかなんて、コントロールしようがないんだから、どんどん目の前のことに集中して結果出し続けて成長したほうが合理的じゃない?

っていう話です。

僕なんかは「君がなんと評価しようが僕の価値はかわらない」ってすぐバッサリ切っちゃう 笑

要は、課題の分離ができていないと、目の前のことに集中できなくて、相手の顔色ばっかり見るようになる(しかもその顔色も読み間違える)。そして、顔色を見て行動したとおもっている、つまり、相手のために行動した、と思っているので、失敗を失敗と認めることができない。なぜならあんたのためにやったんだから私は悪くない。と言い訳材料が発生するから。

こうやって、自分はちゃんとやっているつもりなのに 方向性が始めっからズレているから 評価もされない。

自己評価は高い(ちゃんとやっている)のに上司からの評価は低い(いつまでたってもなにもできない)。

自己評価と他者評価が一致しないとストレスが溜まり、もっと周りの顔色をうかがうようになる(自分の役割も果たしてないのに他人の仕事を手伝ってみたり、とか)・・・を繰り返した結果。

いつまでも自己評価は高いのに他者評価とはギャップがあるので自信もなくなり自己肯定感もなくなります

これは「幸せになれない第一歩」であり、私たちが推奨しているやり方の真逆なんですね。

つまり、この「課題の分離」ができていないという事実たった一つが仕組みのすべてをぶっ壊します

この負の繰り返しを作らないことが「幸せ」のためには非常に重要なことなんです。

課題の分離ができていない人 対策2つとは?

さあ、ここからが対策編です。

偉そうに言っておいて、なんか詰んでるじゃん。みたいな対策になります。それくらい、やばいことなんです。これ。

その方法は2つ。「変える」か「出禁」かです。

対策①認識を矯正する

一言で言えば、「課題の分離」ができるように矯正する、ということになります。

ルール違反が発生した場合には、厳しく指導をします。

社会で法律を守らないと社会ではいられなくなる。会社でルールを守らない場合も同じである。ということをしっかりと認識させることがまず第一の行動になります。

ルール違反(社会でいうと犯罪)をしたのと同じで、その責任を問われることは当然の帰着なのでパワハラを心配する理由はありません。

ルール違反に事実を持って論じているだけだからです。

次に、必ず、次の行動を部下に約束させます。いつまでにどういう状態にするのか?

つまり、「すいません」の謝るだけ とか 「次から気をつけます」とかの曖昧な約束で許してしまうと、それで許されるとそもそも部下は勘違いをしてしまいます

絶対に許してはいけません。具体的にいつまでにどういう行動をしてルール違反を解消するのかを約束させます。そうすることで責任があることを認識します

とにかく、すいませんーとか気をつけまーすとかで許される環境を絶対に作らないこと。

これをとにかく上司が繰り返して責任を自覚させ、認識を変えていくことが対策の一つとなります。

対策②組織に入場させない

こちらは、「課題の分離」ができていない人に対する対策にはなり得ません

こういう人を組織に入れてしまうと組織もその人も不幸になるループが始まってしまう。そうなると、不幸になる人が増えて言ってしまうので、組織における水際対策に近いイメージとなります。

まあ、一言でいうと、「課題の分離ができていない人」を採用しない

です。

じゃあどうやって見分けるのか?

面接時の質問が非常に重要です。

例えば、今までの失敗経験を聞いてみる。

その失敗をどう認識しているのか?他責?自責?

その失敗に対してどうしたのか?

など、考え方が分かるエピソードなどをどんどん深掘りしてどんどん語らせていくことで認識が会社とズレていないかを100%ではないですが、確認することが可能です。

また、必ず、面接時に、会社のルールを守ることができるかどうかを約束させることも重要です。

入社したあとに、「え?聞いてないし」と言われるとそれ自体が「言い訳材料」として免罪符になってしまいます。

おわり

いかがでしたでしょうか?少し長くなりましたが、謝れば許してもらえると思っている人について記載してみました。

参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

MIYOSHI ATSUSHIのアバター MIYOSHI ATSUSHI 代表社員

名古屋の行政書士。就労に関する在留資格の専門。特に、技術・人文知識・国際業務、技能実習、特定技能などの就労系の在留資格が得意。名古屋では最大規模の実績。
外国人雇用の正解×人材監理の正解を提案することで、”世界中のあらゆる人の成長を加速させる”ことが理念。
自身の経験から生まれた理論で御社の採用・教育・定着・キャリア・成長にコミットします。

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